今回のブドウ畑ツアーでは、伝統的なブドウ栽培の知恵と仕組みを学ぶことができました。例えば、ブドウの木の列の間に草を生やし、そこを益虫の住処にすると害虫が寄り付かなくなり、害虫駆除の農薬を使わずに済みます。また、この草は夏の雨によって土壌が流されることを防ぐのにも役立つようです。

印象的だったのは、1万年以上前の氷河によってこの地に運ばれた多様なミネラルが良いブドウを作っているというお話と、ゴールドコーストという名前は、昔チューリッヒ湖の東の斜面にブドウ畑が広がっていた時代、秋にブドウの葉が一斉に金色に変わり、実際に“ゴールド”に見えたことに由来するというお話です。当時の時代に思いを馳せながら、ブドウ畑の上から壮観なチューリッヒの湖と街並みを眺めると、それらはまたいつもと違った趣でした。

またIoT (Internet of Things) の活用もなされていることは驚きでした。この農場では、ブドウの木の側に設置された機械(ウェザーステーション)で取得した温度、降水量、葉っぱの水分などのデータから、ブドウの病気を予測するアルゴリズムを利用しているそうで、この情報はオンラインで常にチェックできるようにしているとのことでした。このように伝統的な手法を保存しながら先進技術を柔軟に取り入れていく姿勢は、私が抱くスイスのイメージと重なるものでもあり、日本も学ぶべきところがあるのではと感じました。

私にとって初参加のイベントでしたが、スイスの文化と歴史を感じることのできる貴重な時間を過ごすことができました。この場を借りてJCZに感謝いたします。(K.F)