ウイーン世紀末を代表する巨匠クリムト、同時期に活躍し彼が賞賛したスイスのホドラーの絵画と、ホフマンやペッシュが中心となったウイーン工房の、チューリヒ上流階級の顧客の為に作られたユーゲントシュティール独特の美しいデザインの工芸品等の数々を鑑賞しました。ウイーンの美術館や建築物について、ホドラーのウイーンに出展する経緯、生涯未婚で愛人が35人(!)もいたというクリムトの代表作「ユディト」にまつわる話や日本文化への傾倒、当時2年間だけ存在したウイーン工房のチューリッヒ・バーンホフ通りの2店の話等、柿沼さんの面白くわかりやすい解説を興味深く聞きながら、この時代に思いを馳せました。そして彼女の解説無しで見ただけでは知識不足でこんなに楽しめなかったと実感しました。終わりにホドラーがジュネーヴで人生後半過ごしたというホフマン監修のアパートメントの室内風景と調度品も、ホドラーの半生の話を聞きながら見ることができ印象的でした。美しい物を沢山見て優雅な気分になった、本当に素敵な時間でした。帰路の途中、ウイーン工房のお店の1つが現在のティファニーがある辺りにあったと聞いたのを思い出し、トラムの車窓から思わず覗いてしまいました。私がウイーンを最後に訪れたのはもう35年前!今日習ったことを再発見しに、もう一度訪ねてみたくなりました。
最後に、柿沼さんの素晴らしい解説と素敵な企画をしてくださった皆様、ありがとうございました。(KV)