スイスらしい爽やかな晴天に恵まれた7月10日、ベルンのパウル・ クレー・センター研究員の柿沼万里江さんによる常設展ガイドツ アーに参加しました。常設展は年代・ジャンルが多岐にわたるので 鑑賞後に結局何を見たのか頭に残らない事も多く、この機会に一部 でもいいから個々の作品の事を良く知れたら!と期待を込めて訪れました。個人的に楽しみにしていた古い宗教画の部屋から解説が始まり、部屋の中で一番の宝物はどの作品か?と皆で推測したり、 やはり勝手に見にいくのとは違います。ドイツやフランスの様に国 王が居なかったスイスゆえに王室コレクションなどがあるわけでは なく、かといってイタリアやオランダなどの様にきら星のごとく作 家達が切磋琢磨していた時代があるわけでもないので、1910年に Kunsthausが設立されてからの作品購入の軌跡や維持のされ方が他 の国の美術館と違った面を持っているのも、チューリッヒらしくて 印象深かったです。とてもわかりやすく面白く解説して下さった柿 沼さん、企画準備して下さったJCZの方、心に残る一日をありがと うございました。(N.O-Z.)