代々、駐スイス日本国大使には私達JCZの名誉会長も務めて頂いています。
10月から、新しく白石 興二郎大使がスイスにいらっしゃいましたので、JCZ会員の皆様宛にご挨拶を賜りました。ここに全文をご紹介します。
ジャパンクラブチューリッヒの会員の皆様へ
2019年10月に駐スイス日本国大使としてベルンに着任しました白石興二郎です。私は外交官としての経験はありませんが,これまでジャーナリストとして外交をつぶさに観察してきた経験を基に,新たな分野に挑戦していきたいと考えています。
まず,日本とスイスの間の良好かつ親密な関係を更に拡大深化させるために貢献していきたいと考えています。近年,日スイス間では活発に要人往来が行われています。たとえば,2017年にはスイス日本友好議員連盟の訪日及び彬子女王殿下のスイス訪問,2018年4月にはベルセ連邦大統領兼内務大臣(当時)が訪日して首脳会談を実施,2019年1月には安倍総理がダボス会議出席のためスイスを訪問,また同年5月にはG20財務大臣・中央銀行総裁会議出席のため訪日したマウラー連邦大統領兼財務大臣との間で日スイス首脳会談が行われるなど,首脳レベルにおける交流もますます緊密化しています。
同時に2019年は我が国にとって特筆すべき年です。5月には我が国の年号が平成から令和に改まり,10月22日には即位礼正殿の儀が厳かに執り行われました2014年の日スイス国交樹立150周年に際しては今上陛下(当時は皇太子)が名誉総裁としてスイスを訪問されました。即位礼正殿の儀にはスイスからアムヘルト国防大臣が参列され御即位を祝われたところ,これを機に両国間のさらなる関係深化が期待されます。
そして,2020年には東京オリンピック・パラリンピックが開催され,全世界から大きな注目が日本に集まるでしょう。さらに,EXPO2025が大阪で開催される2025年には,この機会をとらえて日本を訪問される方が一層増えることが見込まれます。当館としては,広報文化センターも引き続き積極的に活用し,日本食や地方の紹介など,様々な機会を捉えて日本の魅力発信を行い,多くのスイスの方に日本の良さを是非直接体験していただきたいと思います。私の在任中に日スイス間の相互交流がこれまで以上に深まることを願ってやみません。
また,ジャーナリストとしての経験を活用して積極的な広報にも取り組んでいきたいと考えます。スイスは地方主義が徹底しており,報道機関も多種多様ですが,今後,これらの報道機関とも関係を深めていければと考えています。
当館はチューリッヒ州から遠方にあるため,皆様方にはご不便をおかけしております。このため,当館領事班では,日本人学校のご協力を得て,2ヶ月毎の領事サービス出張を実施しておりますが,引き続き同サービスを継続するよう努力して参ります。
最後になりますが,ジャパンクラブチューリッヒは,活発に活動され,会員相互間の親睦を深められていると伺っております。引き続き,当館としても可能な限り協力をしていきたいと考えておりますので,何か御質問やお困りのことなどがありましたら,どうぞ御遠慮なくいつでも当館に御連絡下さい。
ジャパンクラブチューリッヒの益々のご発展を祈念しております。
2019年11月
駐スイス日本国特命全権大使
白石 興二郎