日曜の朝、チューリッヒ湖を望むヴィラ・シェーンベルクの美しい前庭で、人生で初めてインド古典音楽に触れました。楽譜が存在せず、その場の空気や息遣いで紡がれる即興演奏だと知り、シタールとタブラの演奏者のお二人が音で会話を交わすような臨場感がありました。また、演奏される「ラーガ」には旋律ごとに相応しい時間帯があると聴き、今まで親しんできた西洋音楽とは異なる音の重なりや間の取り方がとても新鮮で、瞑想のようなインド音楽の持つ深遠な世界観に魅了されました。チューリッヒ湖を眺める公園のうららかな緑と、そしてお二人の演奏が見事に調和し、実に贅沢な日曜のひとときとなりました。
(K)